FROM,中島
ある日のエイチツーでの出来事です。
夕方になり、少しだけ業務が落ち着き出し
男性陣が集まり暫しの休憩に糖分を取ろうと
福岡は博多の銘菓、通りもんの入った箱を棚から取り出しました。
酷使した脳と身体へのご褒美だと箱を開けたのですが。
・・・
どうやら、エイチツーに凶悪犯が潜んでいるようです。
饅頭窃盗事件
箱を手にした時、しっとり生地とねっとりとした餡の優しい甘さが
口いっぱいに広がる準備が整っていました。
箱を開けると中には4つの通りもんが私たちを待ち構えている・・・
予定でしたが、中にはなんと1つとして通りもんが在中していないのです。
昼休みの時点では確かに4つ箱に入っているのを
そこに居合わせたた社員中全員が確認しておりました。
箱を開けたのは17時。昼休みが終わり事務員さんが箱を片付けたのは13時。
どうやら13時~17時の4時間の間の犯行のようです。
事件現場にて
捜索作業は難航し、お菓子がしまってある棚や、他の容器
ついには昼食をとったテーブルの下近辺の床までに捜索は及びましたが
残念ながら発見には至りませんでした。
エイチツー史上稀にみる凶悪事件に社員一同、憤りを感じざるを得ません。
疑いたくは無いですが、残された選択肢は社内の何者かによる犯行。
「食べたければ食べればいい、欲しければ持って帰ればいい、
ただ、一言声をかけて欲しかった。甘い物を食べたい気持ちを弄ぶなんて、あまりにひどすぎる。」
後日行った専務へのインタビューでは悲しげな表情でそう語った。
箱だけを残し、あたかも中身が入っている装いで、棚に戻すという非常に惨忍な手口。
皆が大好きな通りもんをこそっと持ち出し、社内の平穏を乱した
凶悪犯を悲しい事にエイチツーから生み出してしまったようです。
未解決事件?
後日の事務員さんへの聞き込みでも犯行を目撃した者はおらず、
心当たりもないとの事で事件は泣く泣く迷宮入り。
エイチツー通りもん事件は未解決事件として闇に葬り去られ、
私が疑われる事もなく、こうして完全犯罪は成功してしまいました。
イタズラのつもりが言い出せず、それからというものコンビニのレジ横の饅頭を見るたび自責の念に囚われ、
先日とうとう饅頭に追いかけられる夢を見て、そろそろ潮時かと思い、この場を以って謝罪、自供と致します。
後日通販で通りもんを購入し差し入れる次第にございます。
饅頭、こわい。