FROM:長谷
怒り狂い、左手でビンタを私に浴びせる母親。
それを制止する警察官。
それを見ながら泣き続けるお世話になった担任の先生(女性)。
これは、
私の人生最大の失敗の話です。
今年40歳になる、ポンプメーカーの専務取締役として、
めちゃくちゃ恥ずかしいですし、
軽蔑もされそうな内容ですが、
何か皆さんに学びがあれば、と願い、筆を執りました(細かい事を言うとキーボードです)
治安の悪いところに産まれた
とりあえず言い訳では無いのですが、私は治安の悪いところで産まれ、育ちました。
夜のコンビニには必ずウンコ座りをしたヤンキーが待ち構え、
まるで門番のようにコンビニに入店する人々を睨みつけ、
目が合えば「なにガンつけてんだよ!?」と、無茶苦茶な言いがかりをつけてくる、
そんな地域です。
そんな地域でしたが、ヤンキーにもなり切れない私は、
「ヤンキーとも仲がいいちょっと真面目なムードメーカー」という
ポジションを作り上げ、自分の身を守ったりする処世術を学びました。
すごく良い言い方をすると、
人の感情の機微に敏感になり、またそれをコントロールするやり方を学び、
目上(年上)の人への態度がしっかりした、という感じです。
もっと簡単に言うと、嫌な感じのスカしたクソガキ、という感じです。
そんな私ですが、読書が好きで、いろんな古今東西の古典のフィクションを読み漁っていました。
そんな中学3年生のとある頃、事件は書店で起こりました。
事件は書店で起こった
当時、比較的大きな書店もしくはブックオフで中古の本を買う、
というのがルーチンとなっていましたが、その日は書店で何か適当な
小説でも買うつもりで入店しました。
入店した直後、
目の前に平積みにされた大判の本が目に入りました。
私は心臓の鼓動が早くなるのを感じ、
どうしてもこの本を手に入れなくては、という衝動に駆られました。
「この本が欲しい!」という明確な意識では無く、
無意識にサッとその本を着ていたパーカーのフロントポケットに入れてしまったのです。
そして店を出ると、店員さんが走って来て
「ポケットの中、わかるよね?」
という一言で私は別室に連れていかれました。
私の人生最大の失敗
別室に連れていかれ、警察と母親と学校の3点セットに連絡を入れられます。
まずは一番に仕事場から駆け付けた母親に軸足の入った腰でビンタを一発くらい、
警察官がそれを制止する、というカオスな状況が繰り広げられます。
最後に来た担任の先生が、
別室に座らされ、
片側の頬が赤くなっている私と、
万引きしてしまった大判の本を交互に見て
泣き崩れます。
机の上には
当時大人気だったグラビアアイドル、
小倉優子(ゆうこりん)の写真集が
死体のように冷たく置かれていました。
しかも最悪なことに、
その写真集は小倉優子の写真集の中でもわりと過激で、
彼女が青いスク水みたいな水着を着て
砂浜に体操座りをしてこちらを見ている、という、
なんか勘違いされそうな種類の表紙だったのです。
ゆうこりんの写真集は母親が買い上げ、
私の高校推薦は取り消され(優等生だったんです)、
学校に行くと噂は光のスピードで広がっており、
そういう意味ではしっかり罰は受けたかと思います。
なんでこんな話をするのか?
メルマガ読者の4万人に、
いきなりなんでこんな話をするのか?と言うと、
「私ってこういう人だよ」という事が伝えたかったんです。
(ちなみにロリコンではありませんよ!本当に!)
コンプライアンスが叫ばれる昨今、
良い事ばかり言う人が溢れかえっていますよね。
でも人間の本質は清も濁も含んでいるハズです。
少なくとも、私は清らかな「だけ」の人間は信用していません。
失敗した事、汚い事、それでも頑張っている事、
役に立てる事を伝えるのが、みなさんの信用を得る方法だと思っています。
自分のクソ最低な失敗談を晒して、
それでも「エイチツーって良いよね」と言ってくれる方が
1人でも多くいることを願い、筆を置かせて頂きます(細かい事を言うとキーボード)