髪を切って海を救う?

 FROM,中島

 

ひょんなことから私、坊主にした時期がありました。

さっきまで私だった黒い塊を見つめながら、

「頑張っておいでね~」と、袋に詰めました。

奇々怪々な行動に見えますが、これ、海を救う為にした行動なのです。

 

重油が広がるモーリシャス

 

あれは数年前、インド洋の島国モーリシャスで貨物船が座礁しました。

その際に大量の重油が海に流れ出ました。

20年もの時間をかけて海の保護、再生に努めてきた場所ということもあり

モーリシャスの首相が国際支援を要請する事態へと発展しました。

回収のボランティアに向かう人々や世界中から寄付が集まる中、

重油の拡散を防ぐためにオイルフェンスの素材に注目が集まりました。

 

最強の素材=髪の毛?

 

今年8月のシドニー工科大学の研究発表で人間の髪の毛や犬の毛が、

高速道路などの固い地表面に流出した油をきれいにするうえで

合成繊維と同じくらい優れていることが分かったのです。

それまで藁や、サトウキビを詰めた布やストッキングの袋で作られたオイルフェンスを

使用する事が多かったのですが、髪の毛が世界中で再生産が可能な素材であると同時に

原油「流出」の対処にきわめて効果的な素材でもある事や、使用後の分解速度も

従来のプラスチックに比べてはるかに速いのでオイルフェンスの最強素材である

髪の毛が各地から集められました。

 

海は救えたの?

 

実際の所、中島の髪の毛がどの程度役に立ったかわかりませんが

少しぐらい役に立っていれば幸いです。

髪の毛が原材料ではありませんが、弊社にも油分を吸着するフィルターの

ラインナップがあるので、超巨大油分吸着フィルターを生産すれば

少しはお役に立てそうなので、設計に相談してみようかと思います。

■エマルジョン化した油も吸着できるOLFフィルター

■繰り返し使える油吸着フィルター

先ずは身近なところから、お役に立てれば光栄です。。。