FROM:長谷
50年前の7月、人類にとってとんでもなく大きな出来事が起こりました。
そうです、アポロ11号が月面着陸に成功。
宇宙飛行士が人類史上初めて月面を歩きました。
それはライト兄弟の初飛行からわずか66年後の事でした。
そして1972年の12月、アポロ17号のミッションを最後に、人類は半世紀近くも月に足を踏み入れていません。
新たな宇宙時代-宇宙時代2.0
近年、宇宙を目指す国や民間企業が増え、探査や開発の動きが活発です。
50年前の宇宙開発は国家のプライドをモチベーションにしていたのに対し、近年は
テクノロジーの進化(再利用型ロケットなど)により「宇宙旅行」が現実的な価格(例:2000万円)で可能になる日も近く、別惑星の地下資源を採掘しよう、という動きもあり、宇宙が「ビジネスになる」可能性がとうとう出てきました。
また日本では北海道大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」が国内の民間企業では初となる宇宙へ到達、という嬉しいニュースも先々月に報じられました。
宇宙空間でも無視できないテクノロジーのひとつに「流体制御」があります。
それでは宇宙空間(無重力状態)での流体の挙動は、地球とどのように違うのでしょうか?
宇宙のポンプ
最初に、人体についている「ポンプ」=心臓ですが、血液の循環に関しても無重力状態だと地上とは挙動が変わります。
まず体液の循環が変化します。地上では重力により下半身に溜まっていた水分のうち約2リットルが、無重力状態では胸部と頭部に移動します。その体液が調節機能によって全身に循環されるため、顔がむくみ、首と顔の血管が浮き出るようになり、更には鼻が詰まって嗅覚や味覚がなくなります。尿の量が増え、体内で吸収される液体が減少するので、血液や体液の量もそれに合わせて減少します。
さらに、理化学研究所が公表した実験では、哺乳類については無重力状態では性交しても【受精しない】可能性がある事を発表しています。
上記に挙げただけでも、地球上とは勝手がかなり違う事がわかります。
JAXAが公表している国際宇宙ステーション(ISS)に提供する実験装置 (沸騰二相流実験装置(TPF))の資料では、「沸騰熱伝導の重力依存」を調査する実験装置を考案しており、それによると、沸騰状態で発生する気泡の挙動が重力下と無重力化では変わる為、熱伝導に関する挙動も宇宙では考慮に入れる必要があるはずです。
重力を人工的に発生させればいいんじゃないの?と思われるでしょうが、
「人口重力発生器」の開発は世界中で行われていますが、小型の物以外では実用に至っていません。
何かの映画で、ロケット内の大気を宇宙空間(真空)に開放して、その勢いで推力を得る、なんて描写がありましたが、それこそ無尽蔵にある「真空」を活かした動力でポンプアップする、なんて装置も出て来そうですね。
真空攪拌・樹脂移送はエイチツー
実はエイチツーも、宇宙で使うポンプを開発・・・の前に、真空状態をハンドリングする装置も製作可能です。
どこにも相談できない!そんな方は是非一度弊社までご相談下さい。