FROM,中島
弊社の暗黙の了解で、何か話がある時に向かうお店があります。
そこはとてもこじんまりとしたバーで、客という客にはまず会わない。
お客さんといえば、いつ行っても飲んだくれていて、カウンターに突っ伏しているおじさまが一人。
先日、数年間の沈黙を破り、とうとう名刺交換をしました。
しかし、その直後、事件は起こりました。
「お前ら生意気だ!」
いつでも行けば居るおじさまなだけあって、お互い顔見知り程度でしたが
その日はひょんなことから、改めて名刺交換をしよう!ということになり
「いやぁ~、いつもいるのに挨拶遅れちゃってごめんねぇ!」
「いえいえ!こちらこそスミマセン!」
と柔和な雰囲気で名刺交換が始まったのですが、私の名刺を見るや否や
「・・・お前らぁ!!生意気だぁ!!!」
と怒り出したのです。
呆気にとられながらも、いつもの癖でしょう、「何故怒っているのか」が
どうしても気になってしまい、話を聞く事にしました。
エンジニアリング+建築=✖?
事の経緯としては、おじさまは某建築会社にお勤めとの事で、私たちがポンプメーカーでありながら
ユニットや装置等の製作も行っている事を説明したタイミングで事件が起こりました。
あれほど温厚そうなおじさまが酔っているとはいえ、こんなにも形相を変え怒るとは
過去によほど嫌な経験をしたのだろうと、話を伺うとこんな話をしてくれました。
以前、仕事で大きな案件を指揮していた際に、型にはまって融通が全然利かない
エンジニアリング会社に随分と手を焼いたのだとか。
だからそれ以来エンジニアリングと銘打つ奴は絶対許さん!と憤慨していました。
その後、丁寧に弊社の「型にはまるのと逆のスタイル」を説明すると
「これだけ怒ったから言い出せなかったけど、実はそんな奴らもいて助かった事もある。」
「ほんとは誰も嫌いになんかなりたくない。」と不器用な感情をあらわにしてくれました。
エンジニアリング+建築=◎!
誤解も解け、にこやかにタクシーに乗るおじさまを見送ってやっと静かに飲めたのですが
おじさまがおっしゃっていた「そんな奴ら」になれるように
弊社もこれからこんな事も出来るんじゃないか、どうしていくかといった話題に花が咲いてしまい
本来の話はほとんどしませんでしたが、エンジニアリングと建築は相性が良いことは
再確認できた夜になりました。
相性が◎だった事例を下記からご覧いただけます。