FROM,舛田
先日関西で開催された工場機械設備展では
多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
その最終日、無事撤収作業を終えた長谷と私を乗せたハイエースは
高速道路を順調に走行し、我々は無事に帰路に着こうとしていました。
山中のトンネルに差し掛かったあたりで、前方にテールランプが見え、スピードを緩め停車したハイエース。
「あれま、渋滞かな・・・?」と、呑気に談笑する我々。
これから起こる緊迫の180分が迫っている事も知らずに。
panic1.閉ざされた空間
全国の流体に関する課題を解決するという仕事柄、普段から遠方への出張があるので
渋滞にはまるなんてことはしょっちゅうな2人。
この辺りは緩やかなアップダウンが続くから、渋滞も自然発生しやすいのだろう
もしかしたら前方で事故でも起こったのか?などと、憶測が飛び交う中、
今回の展示会の反省点や、たわいもない雑談をし始めてかれこれ10分、しかし全く動かない。
いよいよ不審に思い、情報を集めようとスマホを取り出す、、、が、ここはトンネルの中。
電波は立っておらず圏外。ナビも更新は無く、楽曲のサブスクアプリも起動しない。
外界から遮断された筒状の空間は、大きく口を開けて僕たちを飲み込んだようでした。
panic2.飛来した災厄
外界からの情報が絶たれ、かれこれ90分が経過しました。
エンジンを止めた車は異様に静かで、トンネルのダクトから「ゴォーーー」と
鈍い音が流れ込んできます。
「トンネルってこんなに大きかったんだ」と天井を眺めつつも、
3日間の展示会の疲れからか、襲い来たる睡魔。
交代で仮眠を取ろうとしたまさにその時、異様なまでに大きな虫が助手席側から車内に飛び込んできたのです。
通常では考えられないサイズ感に車内は阿鼻叫喚を極めました。
まるで16歳を迎えたばかりの青年の様に騒ぎまわった35歳成人男性二人は、満身創痍そのものでした。
panic3.可能性の膨張
デカい虫の襲来から更に60分。
立往生も2時間以上経過し、もしかしてこれってよくあるゾンビ映画の最初のシーンで
目の前のトラックの運転手がフラフラしながらこちらに向かってきて、
様子が変だぞ?と前方に気を取られている内に、助手席の窓をゾンビが「バン!!」みたいな展開を妄想し始めてしまい、
身も心も限界を感じ始めたあたりで、少しずつ渋滞が緩和され、無事に名古屋に辿り着きました。
トンネル内に滞在した時間は3時間以上に及び、人生最長の渋滞を記録しました。
180分の中で、次回の東京での展示会の打ち合わせも充実させる事が出来ましたので
次回11月17日~のインケム東京に出展いたしますので、お会いできるのを楽しみにしております。