FROM,舛田
世の中にある「色」は何色あるかご存じでしょうか?
正解は∞。
同じ赤でも、彩度や明度などでも全く違う様に見え、種類としては大分類として
赤、青、黄などの様に大きく分ける事しかできません。
そんな中で、世の中に存在する黒色には、黒すぎる黒色が存在します。
ベンタブラックと言うのですが、それがもうホントに黒いのでご紹介します。
黒すぎて
世の中の黒い物なんていくらでも思い浮かぶと思いますが
ことベンタブラックは異常なまでに黒いのです。
どれほど黒いかわかりやすい例としてよく紹介されるのが
スプレータイプのベンタブラックを吹き付けた彫刻は、その黒さ故に、あるものを見て取れなくなります。
それは何か。
・・・影です。
ベンタブラックは黒すぎるあまり、光を99.9%吸収してしまいます。
つまり、陰影を失った黒い彫刻は、シルエットのみを残して空間にぽっかり穴が空いた様に見えるのです。
3次元を2次元に瞬く間に変えてみせます。
どうやって作ったの?
原料はカーボンナノチューブを使用するそうなのですが
簡単に言うとナノチューブのほとんどは空洞でできていて、超絶細かいチューブとチューブの間の
空洞に入り込んだ光は出口を失って熱に変化、言い換えれば吸収されるのです。
それによって、ベンタブラックに照射された光の殆どが吸収される仕組みです。
望遠鏡などの内側は余計な光を取り入れない為に黒く塗装されていますが
その黒色の塗装に使用されるなど、その他にも意外にも私たちの身近な道具や機器に使用されています。
黒すぎる故に視覚が誤作動を起すことで危険すら感じるベンタブラックですが、
特殊な付加価値をつける塗料な為、アート目的で使用する権利を英国の彫刻家が独占してしまっているため
彼の作品以外でお目にかかる事は出来ないみたいです。
ベンタブラックも送れます
ベンタブラックは超特殊な環境下で生成され、少しでも配合を間違えると
分離してしまう非常にデリケートな塗料としても知られています。
但し、塗料という事なら、どんなに黒くても移送できるポンプがあるなぁ。と
考えてしまうのがポンプメーカーの悪い癖です。
塗料や薬品、食品など、高頻度の洗浄を行う必要がある流体の移送は
分解洗浄がすっごく容易なポンプがオススメです。
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