ケチの金槌

FROM,中島

 

「金持ち程ケチなものはねぇ。」

昔からそんな事を言ったりしますがね、

ケチな人ってのは何でも出したがらないんです。

息するのも息を吐くときに空気が自分から出るでしょ?

だから、息をするのも勿体無いんだとか。

 

・・・実はこれ以前私が社内で披露した落語の冒頭でして、

読書の秋とも言いますから、もしよろしければこの物語がどんなオチなのか

予想しながら続きをご覧頂ければと思います。

 

定吉と旦那

 

とあるお屋敷に住む旦那は、座敷に座りながら使用人の定吉を呼びます。

「定吉!定吉はいるかい?」

すぐに定吉が駆けつけ、旦那に用を尋ねました。

すると、旦那は廊下を指差しながらこんなことを言いました。

「あそこに釘が出てるだろう。あれが袴の裾に引っかかってしまってはいけないから

お隣さんに金槌を借りて、釘を打ってくれないか。」

定吉は早速お隣の旦那の元へ行き、釘を打つから金槌を貸してほしいと伝えます。

お隣の旦那は定吉にこう尋ねました。

「それは竹の釘を打つのかい?それとも鉄の釘を打つのかい?」

定吉は正直に鉄の釘を打つことを伝えました。

すると隣の旦那はこう言いました。

 

本当にケチなのは?

 

「それじゃ貸せないね。何故って?

釘と金槌がコツンと当たる度に鉄がすり減るだろう?そんなの勿体なくて貸せねぇよ。」

それを聞いた定吉は金槌を借りるのを諦め、とぼとぼと家路につきます。

旦那には何と言おう。

定吉は悩みましたが正直にこの事を伝えることにしました。

金槌は借りてこれたか?と尋ねた旦那の顔はみるみる険しい表情に変わり

「なんだと!?鉄がすり減るから貸さねぇ!?なんてしみったれた奴だ!見損なった!!

えぇーい、もういい。借りるな借りるな!」

と、顔を真っ赤にして怒鳴り散らかし、勢いそのままに定吉にこう言いました。

 

 

 

 

「仕方がない。定吉、うちの金槌使いなさい。」

 

 

いかがでしたか?

 

落語はさほど詳しくありませんが、この「察し」を楽しむのに

ちょうどいいお話だと大変気に入っております。

YouTubeには私がお手本に練習した上方の落語家さんが

実際に語ってくれる動画もありますので本物を聞いてみたい方は是非調べてみて下さい。

YouTubeといえば、弊社もチャンネルを開設しておりますので

ついでにご覧いただければ幸いです。

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本日は高温流体の移送や高粘度流体の移送を行えるエア駆動の陸上ポンプで

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