FROM:長谷
私の前職は某ポンプメーカーの製造から始まり、営業を6~7年程努めましたが、
ほんとによく飛び込み営業をしていました。
実際は電話でアポ入れをし、食いついてくれたお客さんに訪問することが多かったですが、
社内でも「新規」という営業では頑張っている方だったかと思います。
ただ、80%くらいのお客さんは「現状困っていない」お客さんばかりで、製品の紹介を一通り済ますと
「案件があったら連絡するよ」と言われておしまい、というパターンが多かったかと思います。
そんな中、新規で伺ったお客さんが語った言葉が衝撃的すぎて自身の営業に対する見方がガラッと変わった経験を皆様にお伝えできればと思います。
君はそんな仕事がしたいのか
それは某プラントメーカーさんへ伺った時でした。
決定権もある部署のトップの方(部長)との面談を取り付け、意気揚々とその日を迎えました。
そのプラントメーカーさん(仮にA社さんとします)は私のライバルメーカーと長い間懇意にしており、ポンプを使う量も多く、ここをゲットできればかなり大きな売り上げになることは明白でした。
私はライバルメーカーとの比較を重点に、「御社が懇意にされている○○とは、ここがこう違う」「○○と比べて、こういうメリットがあります」と営業をかけました。
すると、部長はなるほど、良くわかったよ、と前置きした後、
「君はそんな仕事がしたいのか」
と私に話し始めました。
そんな仕事の何が楽しい?
「君の話を聞いていると、○○(ライバルメーカー名)と比べて優れているとか、そういう話ばかりだが、そんな仕事の何が楽しい?○○と比べて優れているという事が、ウチにとってどんなメリットがあるの?日々ライバル他社の仕様や動向を調べて、それを上回れるかどうかを気にしているのは、
我々を見ていなくてライバル他社を見ている事になるよ。ウチは、ウチに合った提案をしてくれるポンプメーカーを採用するのであって、性能的に一番素晴らしいメーカーを採用するワケでは無いよ」
そう言われて何も返すことが出来ず、深刻に落ち込む日々が続きました。
そして今いるこの会社では、A社さんに提案できるものは何も無いと悟りました。
(ここからエイチツーの起業に繋がるのですが、その話はまた別のブログで)
そこから学んだ事
時を経て、エイチツーとしてA社さんへ訪問する機会を得ました。
数年ぶりに会った部長は私の事を覚えていて下さり、簡単な会社説明と、製品のPRをさせて頂きました。
そもそもエイチツーは競合他社自体がいない領域が多いため、PRとしてはどうA社さんのお役に立てるのか?という事をメインに話しました。
部長はにっこり笑って「いいね。その耐熱水中ポンプ、使ってみるよ」と言ってもらい、今でも良いお付き合いをさせてもらっています。
弊社は小さな会社ですが、耐熱・耐蝕・回収ろ過・高粘度というニッチな領域でお役に立てるラインナップを揃えています。
それ以上に、皆様の現場やお困りごとに合わせたカスタマイズ、設計施工を得意としています。
それはA社の部長さんが言ってくれた「そんな仕事の何が楽しい?」から着想を得ています。
今後も引き続き「設置もしてほしい!」「こんなポンプ無いかな?」「流量監視したい!それも併せて提案してほしい!」など、お気軽にご相談下さい。無理難題をお客様と一緒に解決する仕事ほど楽しいものはありません。