転生したらポンプ屋だった件

FROM:長谷

 

旅を続けて3年。

 

ついに魔王との直接対決。

 

振り返ると色々な事があった・・・

あの港町の花売りの娘は元気にしているんだろうか。

ドラゴンを討伐した時の嬉しそうな顔は、今でも思い出せる。

 

持てる力を全て出し切り、

俺は魔王を倒すっ!!!

 

 

くっ!!!!

 

なんて強さだ!

まるで歯が立たない!!

 

みんな、俺に力を分けてくれ!!

 

最後に・・・あの技で決着をつける!!!

 

 

・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・・

 

 

薄れゆく意識・・・

俺は・・・

負けたのか・・・

 

勇者として俺は・・・

全力を尽くせたのか・・・

 

ああ・・・

 

そろそろお迎えが来たようだ・・・

 

 

転生したらポンプ屋だった件

 

 

・・・・

 

・・・・つ・・・

 

・・・・つめたい・・・

 

地面が・・・

 

つめたい・・・

 

重い・・・

 

体に・・・何か・・・

 

 

ハッ!!!

 

モンスター!?

 

蛇の魔物か!!

 

 

くらえ!!

 

ファイヤー・ソード!!!!

 

 

こっちには石の魔物が!!!

 

 

固い!!!

 

 

おい新人!!!なにしてんだ!!!

 

 

おい新人!!なんしてんの?

 

えっ・・・

 

新人??

 

 

この修理品、チェックお願いね。

 

えっ、チェック??

なんかの魔法すか??

 

 

このドライバーっていう武器、

めちゃくちゃ便利っすね・・・

 

 

どうやら俺は、

魔王との死闘の末、

異世界へ転生してしまったようだ。

 

 

今では、

この「ポンプ」と呼ばれる機械を、

一生懸命に組み立てたり、

 

「マーケティング」という

魔法を覚えたり、

 

「専務」というあだ名で呼ばれている。

 

あの港町の花売りは今でも元気にしてるのだろうか?

 

こちらの世界も

悪くないよ・・・

 

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