おじぃのマーケティング

FROM,中島

 

今日はちょっといい話を。

僕は岐阜県中津川市にある付知町という小さな町の出身です。

僕のおじいちゃんは45年間、そんな小さな町で服屋を営んでいました。

創業30周年に合わせてバイパスに大きな店舗を構えました。

勉強熱心なおじいちゃんの書斎には、経営や販売の本が並んでいました。

そして月日は経ち、孫である私がマーケティングに携わってやっと、

子供の頃に当時店舗で行われていたあの楽しげなイベントは

おじいちゃんがブチかました「マーケティング」だったんだ、と、気が付きました。

 

怖かったらしい

 

「おじいちゃん、昔は怖かったんだよ?」

関係者からはそんな風に聞かされていた私のおじいちゃんは

孫の私には、すぐに冗談を言うとても朗らかな人でした。

家業だったので学校からお店に帰る事が多く、お店の手伝いもよくしていたせいか

おじいちゃんが勉強熱心で、探求心や責任感がとても強い人である事は

子供の私にもよ~く伝わっていました。

そして田舎にしては一代で大きく構えたお店の事を一番に考えている人だと言うことも。

現在、製造業のマーケティング支援として様々なマーケティング活動のフォローをさせて頂いていますが、

今になってやっと気が付いたんです。

「おじいちゃん・・・中々やるじゃん。」と。

あの卵掴みも、うさぎのぬいぐるみも、お祭りも、そしてクリスマスのあの行事も・・・

おじいちゃんがブチかましたマーケティングはこんな感じでした。

 

新規顧客獲得と顧客育成(ファン化)

 

私の記憶にあるだけでおじいちゃんが行っていたマーケティング活動は以下になります。

◆新規顧客獲得

・売り出し等の催事の際は折り込みチラシをいつもより広範囲に配布する

・少し離れた町に出張出店する

・商工会の役員として外に出て講師を務める

・ぬいぐるみを着て売り出し中の看板を持ち、バイパス沿いで車に手を振りまくる

・季節の商品を仕入れる(夏場はキャンプ客が多く、浮き輪や花火なども売ってました)

 

◆顧客育成(小さな町だったのでファン化に力を入れていたようです)

・展示会の開催(名古屋や大阪、東京から最新ブティックの展示、即売会)

・珍しい物やアクセサリーの販売会(カバンやブレスレット、アクセサリー屋、ハチミツ農家や、つくだ煮屋が来たこともありました。)

・お店主催で地域のお祭りの開催

・お得意様専用の喫茶スペースの増設

 

◆アップセル・クロスセル施策

・5000円毎に卵つかみ取り(ピンポン玉をを掴んだ個数、卵がもらえる)

・数千円以上でガラガラを回す抽選会の開催

・親子服や夫婦でセットで着る服の品揃えを充実させる

そして・・・

・クリスマス1か月前から始まるサンタさんキャンペーン

10000円以上の子供服を購入したお客さんの特権を付与。

希望すればクリスマス付近で家にサンタさんの格好をしたおじいちゃんが

購入してくれた商品をプレゼントとして子供に配りに行くサービス。

↑これ、子供の頃はよくわからないままサンタさんの格好をしたおじいちゃんと

親戚のおにいちゃんがまわって来るのを楽しみにしているだけでしたが、

大人になって客単価を上げる施策として「なるほど」と深く関心しました。

 

しんどかったのだろうか?

 

今思ってみるとこれだけの施策をよく一人で考えて、

実行したものだと、尊敬せざるを得ません。

書斎に並んだ本たちは、相談できる相手も限られていたであろう祖父が

読み漁り、施策を絞り出していた証明だったのだろうと思います。

私たちも製造業(ニッチなポンプばかりを扱う小さなメーカー)ですが

マーケティング活動を創業時から行い、少しでも弊社の製品やサービスが

お役に立てるように様々なコンテンツを製作しています。

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